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【日本文化と外国人★よくある勘違い】すみません(1)

なぜ日本人はとりあえず謝るのか -世間という共同体の特殊性-

 

町中ではサラリーマンの方々が携帯電話片手にペコペコしています。話している相手は目の前にいないのに関わらず、なぜかお辞儀。それに加え、息をするかの如く口から出てくる「すみません」のという言葉。なぜ日本人はこうも謝るのでしょうか。今回は日本特有の「世間」という考え方から、なぜ日本人はとりあえず謝るのかを解説していきます。

 

誠意がないと「世間」が許してくれないから
本書によると日本人の場合「何かあればすぐに謝らないと、相手や世間が誠意がないと許してくれない」とのこと。それに対して欧米では、謝ったら責任を認めたことになるので謝らないとのことです。確かに、欧米には沢山いる弁護士の主な仕事は言い訳をすること。依頼された人の主張を如何に自然に正当化することで飯を食っているので、納得できる部分もあります。

 

世間とは?
そもそも「世間」とは本書によると、日本に存在しない「個人」や「社会」というものの代わりに存在しているものとのこと。世間はちょっと顔見知りだったり、話したことがある人も含み、非常に曖昧なもので、日本人はその世間から離れて生きていくことはできないと固く信じています。そして、世間の「内」と「外」は明確に区別されています。
 その世間の「内」にいるために、取り敢えず謝るのです。例えば企業が不祥事を起こし「世間に迷惑をかけて申し訳ない」と言ったとしましょう。その際、それを見た世間内の人間は2つの選択肢、「ゆるし」と「はずし」を持ちます。謝らないことは自動的に世間(=国民やユーザー)から「はずし」を受けるため、取り敢えず謝るのです。

また、不祥事を起こし内心では「悪くない」「間違っていない」と思っていても、表面上で「真摯な対応」をしているならば許されるとのこと。それでは、悪は減りませんよね。この「問題を取り敢えず治める」感について今一度考える必要がありそうです。

http://b-chive.com/why-do-japanese-apologize-at-once-seken-is-a-specific-community/

 

 

 

以前から、扱いたいと思っていた事柄に「外国人による日本文化に対する勘違い」ってのがありまして。

 

今回、適当なネタを拾いましたので、茶道モノと同じようにシリーズ化してみようかと。

 

 

で、今回は、みなさんもよくご存知の「『日本人はなぜすぐに謝るのか』と外国人が勘違いしている」という、日本人による勘違いという、勘違いの二重構造についてお話してみようと思います。

 

 

まず、上の記事のいくつかの間違いを整理しておきましょう。

 

>欧米では、謝ったら責任を認めたことになるので謝らないとのことです。

 

こりゃあ、ウソです。

 

欧米では、大きな責任問題につながりそうな事態では謝りませんが、日常生活においては日本人の「すみません」と同じノリで、もしかすると日本人以上に頻繁に「sorry」を連発しています。

 

人前を横切っては、sorry!

道端で人とすれ違っては、sorry!

人にぶつかれば、もちろんsorry!

 

責任や賠償のいらないsorryなら、挨拶がわりにいくらでも連発!最近の日本人の方が余程「すみません」と言わないかもしれません。

 

 

 

>携帯電話片手にペコペコしています。話している相手は目の前にいないのに関わらず、なぜかお辞儀。

 

そもそも、お辞儀は謝る姿というわけではありません。

日本人の生活は、礼に始まり礼に終わるのが本当の姿です。

 

おはようの挨拶をしては、お辞儀。

ありがとうと礼を述べては、お辞儀。

いただきますと食事の前にも、お辞儀。

さようならと別れを告げては、お辞儀。

 

別に、目の前に人がいないからお辞儀してはいけないという決まりはありません。

 

茶道では、にじり口から茶室に入って誰もいない空間に自動的にお辞儀をし、床の間に進んで掛物や茶花を前にしてお辞儀、茶釜を前にしてお辞儀、そして亭主が現れたら当然お辞儀、相客にもお辞儀、道具を拝見してはお辞儀。

 

携帯電話相手にお辞儀しても、なんの不思議もありません。

 

不思議と思う人は、日本人古来の礼儀作法を知らん無作法者か、外国人なのでしょう。

 

 

 

では、「『日本人はなぜすぐに謝るのか』と外国人が勘違いしている」という、日本人による勘違いについて明らかにしましょう。

 

まず、外国人は日本人がすぐに謝ることを疑問に思っているわけではありません。

 

彼らにとって「Thank you」というべき場面で、日本人が「すみません」という言葉を使うのが理解できないと言っているのであります。

 

この点を明確にできていないのが、まず「日本人による勘違い」の第一構造です。

 

 

では、第二構造の「外国人による勘違い」である「日本人は、なぜありがとうという場面で謝るのか」について説明しましょう。

 

これは、一番最初に「すみません」という日本語を、Apology(謝罪)の表現だとしか伝えなかった言語学者だか、辞書の編纂者だか、翻訳家だかわかりませんが、ソイツの責任です(笑)

 

 

ソイツが最初に、「すみません」は I'm sorryThank you Excuse me のいずれの場面でも使える便利な言葉とでも紹介しておけば、こんな勘違いも起きなかったわけです。

 

さらに、事態をややこしくしているのが、外国人に「日本人は、なぜすぐ『すみません』と言うのか」と言われて、まともに返答もできず、ビビってしまう日本人です。

 

 

なぜ、一番最初に外国人からそのような質問を受けた日本人は、「中国人なんか『謝謝』とか言って、ダブルで謝ってますよ」と切り返してやらなかったのかと・・・

 

 

 

 

 

次回は、日本語の「すみません」が、謝罪の言葉としても感謝の言葉としても使える理由についてご説明します。

 

 

 

 

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No title

最近では、っていうか戦後では? 「どうも」で済んでしまいますよね。それこそ謝っているんだか、挨拶しているんだか、礼を言っているんだかその言葉だけではわかりません。
しかし、文脈というか対峙している間ではその意味がわかります。
つまりは言葉は言葉だけで成り立つわけではないとういうことができるのではないかと思います。

もしかしたら、そういうものこそ日本らしいのかもしれませんが。


ところでノーベル医学・生理学賞を京都大学の山中教授が受賞されました。明日あたりの朝鮮系の新聞の記事が楽しみです。
と最近ずいぶん根性が悪くなったと自覚します。

No title

To kentantoさん
>最近では、っていうか戦後では? 「どうも」で済んでしまいますよね。それこそ謝っているんだか、挨拶しているんだか、礼を言っているんだかその言葉だけではわかりません。
>しかし、文脈というか対峙している間ではその意味がわかります。
>つまりは言葉は言葉だけで成り立つわけではないとういうことができるのではないかと思います。
>
>もしかしたら、そういうものこそ日本らしいのかもしれませんが。

言葉は生き物ですね。
特に、日本語は外来語などを取り入れやすい言語ですので、変化が大きいです。


>ところでノーベル医学・生理学賞を京都大学の山中教授が受賞されました。明日あたりの朝鮮系の新聞の記事が楽しみです。
>と最近ずいぶん根性が悪くなったと自覚します。

かの国と関わりすぎるのも・・・くわばらくわばら。

No title

 「ありがとう」は「有難う」で、「本来なら有り得ない好意や親切を受けました」と言う意味です。

 だから「thank you」のように簡単に使えないのかも?

 一方「済みません」は「本来ならかけてはいけない厄介をかけてしまいました。 だから謝罪します。」ぐらいの意味ですから、「有難う」より使いやすいのかも?

>これは、一番最初に「すみません」という日本語を、Apology(謝罪)の表現だとしか伝えなかった言語学者だか、辞書の編纂者だか、翻訳家だかわかりませんが、ソイツの責任です(笑)

>ソイツが最初に、「すみません」は I'm sorry と Thank you と Excuse me のいずれの場面でも使える便利な言葉とでも紹介しておけば、こんな勘違いも起きなかったわけです。

 これは全くその通りですよね。
 
 日本語には「どうも」とか「結構です」とか色々に使える言葉が、他にもありますが、「すみません」もその一つでしょう。


No title

To よもぎねこ♪さん
> 「ありがとう」は「有難う」で、「本来なら有り得ない好意や親切を受けました」と言う意味です。
>
> だから「thank you」のように簡単に使えないのかも?
>
> 一方「済みません」は「本来ならかけてはいけない厄介をかけてしまいました。 だから謝罪します。」ぐらいの意味ですから、「有難う」より使いやすいのかも?


とても深い話ですね。
日本人は、日常使われる短い言葉の裏に隠された長い文章を基に、無意識のうちに言葉を使い分けているのかもしれませんね。



>>これは、一番最初に「すみません」という日本語を、Apology(謝罪)の表現だとしか伝えなかった言語学者だか、辞書の編纂者だか、翻訳家だかわかりませんが、ソイツの責任です(笑)
>
>>ソイツが最初に、「すみません」は I'm sorry と Thank you と Excuse me のいずれの場面でも使える便利な言葉とでも紹介しておけば、こんな勘違いも起きなかったわけです。
>
> これは全くその通りですよね。
> 
> 日本語には「どうも」とか「結構です」とか色々に使える言葉が、他にもありますが、「すみません」もその一つでしょう。
>

どれも翻訳するのに、ひとひねり必要な言葉ですね。

No title

考えてみれば、確かに「すみません」という言葉はエントリーに書かれているように幾通りもの使い方をされていますね。
しかし、今回のエントリーを読み「あー、おれは日本語教師はできないな。」と真っ先に感じましたw

No title

To conpasu75さん
>考えてみれば、確かに「すみません」という言葉はエントリーに書かれているように幾通りもの使い方をされていますね。
>しかし、今回のエントリーを読み「あー、おれは日本語教師はできないな。」と真っ先に感じましたw


日本語は、本当に奥が深いです。
ひとつの言葉に多くの意味が含まれていることもありますし、逆に、ひとつの事柄を表現する言葉の多様さもあります。
他言語話者は、母語と日本語を一対一で覚えようとするので誤解が生まれやすいようです。
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