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「夫婦別姓」と「戸籍制度廃止」(7)

またまた、遅くなりましたが・・・

 

前回】のつづき>>>>>

 

 

 

矢頭祐介は、美和子の大学時代の一年上の先輩だった。

友人の少なかった美和子にとって、唯一と言っていい相談相手だったし、信頼も寄せていた。

 

「先輩、こんなところで何を?」

美和子は、いまだ狐につままれたような表情でいる。

「疲れたでしょ。まあ、そこにソファがあるから腰かけて。コーヒーでも淹れるよ」

 

美和子は、促されるままに腰かけた。

室内を見渡すと、パソコンやらサーバーやらが比較的整然と並べられ、その前に座って作業をしている人たちが5人ほどいた。

足元のケーブルは雑然としている。他に、テレビカメラなどの機材も置かれていた。奥の方にも別に部屋があるようだ。

 

祐介は、テーブルにコーヒーを置くと、美和子の目の前に座った。

「さあ、どうぞ。」

「ねえ、先輩。ここは、何なの?先輩の職場?何かのソフトでも開発しているの?」

美和子は、コンピュータを使った作業と言えば、編集しか知らなかった。

「ん・・・まあ、そんなところだね。詳しくは言えないけど」

「まさか、違法なことをしてるわけじゃないわよね」

「違法かもしれないよ。今の日本の世の中じゃ、何が違法になるか分らないからね。昨日、合法だったことが、今日、突然違法になっても全然不思議じゃないよ」

祐介は笑いながら言った。

「ちょっと、どういうこと。笑い事じゃないわよ」

「どういうことって、分らないかい?世の中、滅茶苦茶になってるでしょ」

 

確かに、自分の家族は失踪し偽物がなりすまし、川村さんのご主人は亡くなって家を中国人に乗っ取られ、消費税は日本人だけ100%になっている、そして・・

「先輩。私、ここに来る前に社民党の先生の事務所に行ったのよ。そしたら、もぬけの殻で」

「社民党は、もうないよ」

「え?」

「社民党だけじゃない。民主党以外の政党は、全部非合法化されてなくなったんだ」

「そんなデタラメなことができるの?」

「やったのさ。」

「だって、そんなことしたら国際社会からも批判が・・」

「批判どころか、称賛されたよ」

祐介は、笑っている。

 

「国会の定数是正ってニュース聞かなかったかい?」

「そういえば、衆議院の数を150議席減らしたとか」

「改革が進んだって、海外じゃ評判だっただろう。そのあとで、参議院も半分に減らしたんだ」

「でも、どうやって」

「あの議決の前に、国会議員が150人近く痴漢容疑で逮捕されたってニュースは、海外では流れなかったのかな?」

「痴漢?聞いたことないけど・・・・」

美和子は、話についていけなかった。

150人もの国会議員が一度に痴漢容疑で逮捕。そして、民主党以外の政党が非合法化。

いったい、どこの世界の独裁国家なの?異常過ぎるわ。

 

「日本は、痴漢で男を逮捕するのは簡単だからね。疑われたら、当分の間留置されるし、その間に職を失ったりなんてのは、もうだいぶ前から常態化してるから。都合の悪い人間を陥れるには、一番の手だよ」

祐介は、まだ笑っている。なんだか、美和子の反応を楽しんでいるように思えて不愉快だった。

「他政党の男性議員がほとんど逮捕されて留置されている間に、定数是正を決めたのさ。女性議員を残しておいたのは、他政党の議員も審議に加わったと言う実績を作りたかったからだろうな。そうして、議席を減らして、さらに他政党を非合法化する法案を通して、民主党以外の議員を全部国会から追い出したんだ。あとは、独裁でやりたい放題だよ。消費税100%とかね。」

「あれは、一体なんなの?私もホテル料金を二倍払わされたわ」

「あれ?君には、そのことについて不満を言う資格はないかも知れないな」

まただ。祐介は、信頼のおける人間ではあるが、昔から美和子の真面目さをからかうような悪い癖がある。

「去年、民主党の官房長官が、日韓条約を無視して戦後の個人賠償をするって発言した時、君は彼を支持するってメールで知らせてきたよね。消費税100%はその賠償のためさ」

こういうふうに美和子の痛い所を突いてくる癖も昔から変わっていない。

 

「それにしたって、そんな大金が必要なはずないわ」

美和子は、少し不機嫌な口調で言った。

「韓国では、これに備えて日本からの賠償を子子孫孫受け継げる法律を作ってたから、賠償は永遠に終わらないんだ。それに民主党幹部へのキックバックも必要だしね。消費税は、今年中に200%に値上がりするし、年々100%ずつ上がっていくんじゃないかな」

「どうして、そんなに」

「当然さ。すでに終わったはずの賠償を韓国だけにって訳にいかないからね。中国政府も個人賠償を請求して来てるし、アメリカの退役軍人も請求を決めた。イギリスや、オランダ、フランスもこれに続くし、ロシアなんか日露戦争の賠償まで検討してるからね。これから際限なく増えていくよ」

祐介の口からは、信じられない言葉が次から次へと出てくる。

 

「でも、そんなこと続けていたら、日本は壊滅するわ。民主党は何を考えているの?」

「まあ、自分たちの懐が金で膨れたら、後は野となれ山となれだろ。カリブ海あたりの島で優雅に暮らすことでも考えているんじゃないのか?」

「いくらなんでも、自国民にそこまでダメージを与える政党なんてあり得ないわ」

「あり得ないことをやるのが、民主党さ。去年の、口蹄疫の対応を見ればわかるだろう。口蹄疫の初期段階の一番重要な時に、農水大臣がカストロ会いたさにキューバへ出かけてて不在。県から援助要請があっても三週間も放っておいたんだ。当時の首相が対策本部を設置したのは、県の要請があってから24日目だからね」

この件については、美和子もアメリカの新聞で読んでいたが、民主党の対応に問題があるような記事は見当たらなかった。

「それでもまだ、非を認めて対応すればましだよ。その非を認めたくないがために、県の責任を強調して不必要な殺処分まで迫ったんだ。必要ない事をやれと言われれば誰でも抵抗する。それを、マスコミを使って県の身勝手で日本全国に迷惑をかけているという印象操作をやったのさ。それに騙された国民もいたし、あの県が選挙で民主党に協力的でなかったことが、ああいう仕打ちに繋がったと別の県の畜産業者たちは考えて、参院選で民主党に協力したのさ。」

 

美和子は、鉛の重しで打ちのめされたような気分になった。

 

「まあ、そんなに暗くなることはないよ。夫婦別姓、戸籍制度廃止、外国への戦時賠償、すべて君が望んでいたことじゃない」

祐介は、また意地の悪いことを言った。

「先輩って、本当に意地悪!」

美和子は、祐介を睨みつけた。

それにしても、この余裕のある態度は何なのだろう?

 

「先輩は、ここで何をしているの?」

「詳しくは、言えないって言ったろ。まあ、君を信用してここに招いたわけだから、少し話すけど。世の中を元に戻す作業かな」

「作業?」

 

「そう、僕は社会運動家じゃないから、活動とかそういう言葉嫌いなの。職業柄、作業が一番合ってるね」

 

 

 

>>>>>> つづく

 

 

 

この小説は、フィクションです。実在する団体名・個人名および出来事などと同じものが登場しても、ただの偶然に過ぎない・・・・と自信を持って言える世の中を作りたい。 

AUTHOR: kenzo1348 DATE: 07/23/2010 23:41:27 こんばんは。 矢頭祐介の登場で新たな展開になりそうですね。 この矢頭という人物は真保守とかの熱烈な愛国者というよりも、後半のセリフ等から想像するに、ミンスが肌に合わない特に菅には虫唾が走る、リベラル保守でIT業界では所謂勝ち組と言われたクールな現代の職人という役回りと見ました。 え? 全然違う? こりゃまた失礼。 どちらにしても今後の展開を楽しみにしております。 ところで、私メが巡回していたブログの一つ「中韓を知りすぎた男」のブログ主さんが休養宣言です。 気持ち解るな~。 いくら必死で訴えても、ごく普通の日本人(=もはや愚民レベル)は信じない、自分で調べたり考えようとはしない、その主たる理由は「新聞やテレビではそんな事報道されない」・・・・・・ まるでここに出てくる美和子のようです。
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